コンデンサ測定事例
― 電圧を印加したインピーダンス特性測定 ―
積層セラミックコンデンサ
積層セラミックコンデンサは、電圧値や周波数帯域により静電容量が変化するため、実際に使用される条件で静電容量を測定し、最適な容量を確認することが重要です。
測定ブロック図
測定データ
周波数掃引させた交流信号をバイポーラ電源で増幅して、セラミックコンデンサに印加し、静電容量の周波数特性を測定します。
印加する電圧が大きくなるにつれ、キャパシタンス値が減少。静電容量の変化が確認できます。
0 V 時:0.47 µF(偏差 1.00) >>> 150 V 時:0.23 µF(偏差 0.49)
電気二重層キャパシタ
電気二重層コンデンサは、ESRが非常に小さく、実測するには数Hz以下の低周波における小さなインピーダンス値を測定する必要があります。
静電容量が大きなコンデンサでは、インピーダンス値が低く測定には大きな電流が必要になることから、周波数特性分析器とバイポーラ電源を組合わせた測定をご検討ください。
バイポーラ電源は出力インピーダンスが低く、大容量コンデンサの駆動に適しています。
測定ブロック図
測定データ
低い周波数におけるインピーダンス測定結果から、このEDLCはESRが非常に小さいと推定できます。
インダクタ測定事例
― 直流電流を重畳したインピーダンス測定 ―
EVやHEV用DC-DCコンバータの回路では、100 Aを超える直流バイアス電流を重畳した測定や、高周波において直流バイアス電流を重畳した測定が求められています。
桑木エレクトロニクス製のインダクタンス測定システムは、最大 250 Aまでの大電流、120 MHzまでの高周波における電流重畳にも対応しています。
最大250 Aの大電流重畳
インダクタンスアナライザ
インダクタンスアナライザ 3260B
測定周波数 20 Hz ~ 3 MHz、基本確度 0.1%
DCバイアス電流源 3265BQ
周波数 20 Hz ~ 3 MHz
最大電流出力 25 A
(並列接続にて最大 250 Aまで拡張可能)
専用 DCバイアス電流源を並列接続し、最大 250 Aの直流重畳特性を測定
大電流重畳に対応した、専用テストフィクスチャを用意
逆起電力や過熱、過電圧、誤接続などに対する保護機能搭載
実測データ:0.24 µH インダクタ
大電流 最大 40 A、高周波 120 MHz
インピーダンスアナライザ
インピーダンスアナライザ
6500B シリーズ
測定周波数 20 Hz ~ 最高 120 MHz、基本確度 0.05%
DC バイアス電流源
6565シリーズ
周波数 20 Hz ~ 5 MHz/30 MHz/120 MHz
1 mA ~ 10 A(並列接続にて最大 40 A まで拡張可能)
最大 40 Aを重畳して、120 MHzまでの測定が可能
大電流重畳、高周波に対応した専用テストフィクスチャを用意
逆起電力や過熱、過電圧、誤接続などに対する保護機能搭載
実測データ:33 µH インダクタ
圧電素子測定事例
― 圧電素子の電気的共振特性 ―
圧電素子の電気的共振特性を高精度に測定できます。
周波数特性分析器は特定の周波数範囲の周波数分解能を細かくでき、高い位相精度を持っているので、共振点付近の特性を詳細に知ることができます。
バイポーラ電源と組み合わせることで、小振幅特性だけでなく大振幅特性(実駆動電圧での特性)を測定可能です。
測定ブロック図
測定データ