SiCアナログ・ディジタル混在制御式回路の安定性評価

測定対象と背景

測定対象は、SiCフルブリッジ回路によるアナログ・ディジタル混在制御式の交流安定化電源です。
高速スイッチングを特徴とする回路では、制御ループの一部をアナログ回路で高速処理し、補償や通信などはMCUやDSPなどディジタル回路で担うアナログ・ディジタル混在制御方式を採用する場合があります。
ディジタル回路による制御では、ソフトウェアの不具合により大きな特性変化が生じる恐れがあるため、制御系の設計が実際の回路に正しく反映されているか確認する必要があります。

周波数特性分析器(FRA)による実機評価

FRAを回路に接続し、ループ・ゲイン特性測定を行います。事前にシミュレーションも行い、実測結果と比較しています。

測定方法

定電圧制御回路と同様にフィードバックループをカットしてFRAを接続します。

測定のポイント

  • 注入抵抗は,Raより十分に小さな値とします。一般的には数10Ωを使用します。
  • FRA51615の最大測定電圧/アイソレーションは各々600Vrmsなので,出力電圧は600Vrmsを超えない設定にする必要があります。
  • 出力電圧が600Vrmsを超えるときは,A/D変換器の前で測定することも可能です。
A/D変換前の測定例

測定結果

測定結果は以下のとおりです。シミュレーション結果も合わせて掲載しています。ほぼ同様の結果になっています。

変更前
  • 位相余裕:66°
  • クロスオーバ周波数:1.5kHz

ポイント

実測結果は設計値(シミュレーション結果)に近いループ・ゲイン特性であり、MCUなどは設計通りの動作をしていることが確認できました。
位相余裕も45°以上あり、十分な値です。

ループ・ゲイン測定の詳細については、技術資料「周波数特性測定によるスイッチング電源の安定性評価」を御覧ください。

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