LLC共振コンバータの安定性
測定対象と背景
測定対象はLLC共振コンバータです。
LLC共振コンバータは高効率・低ノイズを特長とする回路であり、計測機器内のDC電源として採用しています。
スイッチング損失が大幅に抑制された方式であることから、電力変換効率ばかりが注目されますが、実使用では安定性の確認も重要です。 特に、負荷電流が変化しても制御安定性が維持されているかの確認が求められます。
周波数特性分析器(FRA)による評価
FRAを用いてループ・ゲイン特性を測定することで、安定性を確認します。最大電流時だけでなく、最小電流時でも確認が必要です。
測定方法
- 電源回路に対して、下記の水色のエリアのようにFRAを結線します。
- 注入抵抗は、注入部分の回路インピーダンス(図ではRa)と比べて十分に小さいこと。一般的には数10Ω程度です。

測定結果
負荷100%時は位相余裕は十分だが、最小負荷時は位相余裕が低下していることがわかります。
負荷電流: 100%
位相余裕:79°
位相余裕は十分確保できている

負荷電流:最小
位相余裕:31°
負荷電流100%の場合に比べ低下している

ポイント
FRAを用いて位相余裕を測定し、負荷状況による安定性の違いを確認できました。電源部を含むシステム設計においても考慮をします。