ファンクションジェネレータ

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ファンクションジェネレータには、50年前から存在するアナログ方式と最近のディジタル方式とがある。
(用語集:DDS/ディジタル直接合成発振器

当初、アナログタイプは“超低周波発振器”と呼ばれた。これは、0.1 Hz以下という超低周波を発振できるところから付いた名前である。原理的に、三角波と方形波とを同時に発生することができ、三角波を折線近似回路に通して正弦波も同時に生成できるため、多くの波形(=関数)を発生する“関数(函数)発生器”とも呼ばれた。
アナログ方式ファンクションジェネレータの基本構成を図1に示す。

A1 と Rf 、Cf とで積分器を、A2 と R1 、R2 とでヒステリシスコンパレータ(正帰還アンプ)を構成している。
動作開始時に、方形波出力が +VS になっていたとすると、A1 出力の三角波は −VT 方向へ一定速度で降下する。A1 出力が −VT(= −VS × R1 / R2 )になると A2 出力の方形波は −VS に反転し、A1 出力は −VT から +VT 方向へ上昇する。こうして連続的に三角波と方形波が得られる。A1 の入力インピーダンスが高くて、かつ、直流ドリフトが小さく、Cf の絶縁抵抗が大きければ、かなり低い周波数まで発振させることができる。

図1 アナログ方式ファンクションジェネレータの基本構成

正弦波は、三角波を折線近似回路に通して生成する。図2の回路において、三角波が基準電位( E1 ~ E6 )を超えるに従って、ダイオードが順次導通する。導通すると R2 から R7 の抵抗が順次 R1 の負荷となり、三角波の振幅が大きいほど R1 の負荷抵抗が小さくなる。すなわち、三角波の振幅が大きいほど折線近似回路の出力三角波の傾斜が緩くなり、三角波が正弦波に近づくことになる。
基準電位と抵抗値を適切に設計すれば、ひずみ率は0.2%程度になる。

三角波から正弦波を生成(折線近似回路)
図2 三角波から正弦波を生成(折線近似回路)

Topics  アナログ方式と高周波発振

アナログ方式で高い周波数まで発振させようとすると色々な問題が発生します。主な原因はコンパレータの応答遅れです。三角波が行き過ぎてからコンパレータが反転するので、周波数がリニアに変化せず、三角波の振幅も大きくなって行きます。折線近似回路も、浮遊容量やダイオードの接合容量の影響で、意図した特性から外れて行きます。これらの問題を解決するためには、様々な工夫が必要になります。また、良好なスペクトラム純度は期待できません。PLLを構成することによって平均周波数を固定することは可能ですが、高い周波数ではジッタが増大します。
ところで、折線近似で作られた正弦波は、微分回路を通すと意図しない波形になってしまい、首をかしげることが間々あります。

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