マルチファンクションフィルタ3611

- 3611 ¥185,000(税抜)
概要
ポータブルで低価格なユニバーサル・フィルタ
3611は、遮断周波数をディケードダイヤルにより2桁で設定できる、ローコストで多機能な周波数可変フィルタです。
減衰傾度 24dB/octのローパス・ハイパス、1/3 oct BWバンドパス、バンドエリミネーションの各フィルタ特性を押ボタンスイッチで切り換えられるほか、通過帯域利得を0dBまたは20dBに設定することも可能です。
- 遮断周波数 0.1Hz~21.8kHz、2桁ディケード設定
- LPF、HPF、BPF、BEF、THRUの5モード
- LPFは最大平坦型(MF)と位相直線型(PL)の切換え式
- 通過帯域利得 0dB、20dB切換え式
- 明快な操作性
- 小型、軽量、低価格
特長
主な特長
遮断周波数
遮断周波数 0.1Hz~21.8kHz、周波数の設定は、ディケードダイヤルにより2桁にて設定設定
豊富なフィルタ特性
減衰傾度24dB / octのローパス・ハイパス、1/3 oct BWバンドパス、バンドエリミネーションを用意。各々の特性を押ボタンスイッチで切り換えられます。
ローパスフィルタでは最大平坦特性(MF)と位相直線特性(PL)の選択できます。
- ローパスフィルタ(LPF)
特定の周波数より低い周波数成分だけを通過させるフィルタ。本器では、最大平坦型(MF)と位相直線型(PL)を選択可能。 - ハイパルフィルタ(HPF)
特定の周波数より高い周波数成分だけを通過させるフィルタ。本器では、最大平坦型で通過域が最も平坦になります。 - バンドパスフィルタ(BPF)
特定の周波数成分だけを通過させるフィルタ。本器では、帯域幅(BW)1/3 オクターブ(oct)のフィルタを搭載。 - バンドエリミネーションフィルタ(BEF)
特定の周波数成分だけを減衰させるフィルタ。本器では、中心周波数にて40dB以上の減衰量が得られるフィルタを搭載。 - スルー(THRU)
フィルタリングをせずに、入力アンプと出力アンプを直接接続するモード。
特性図
LPF-MF,LPF-PL,HPF 振幅特性

LPF-MF,LPF-PL,HPF 位相特性

BPF 振幅および位相特性

BEF 振幅特性

アプリケーション
騒音・振動試験で解析信号を取り出すフィルタとして
3611は、1/3 oct BWバンドパスフィルタ(BPF)があります。これを利用して、必要な周波数の信号成分のみを取り出すことができます。
騒音・振動を解析する場合、解析したい周波数の信号以外に様々な周波数帯域の信号を拾ってしまいます。解析したい信号を計測しやすくするために、バンドパスフィルタで必要な信号を取り出し、それ以外の周波数帯域の信号成分を減衰させることができます。また、3611では、2桁分解能で周波数設定が行えるため、細かな解析周波数の信号を取り出すことができます。

圧力・温度の変化を効率よく計測するためのフィルタとして
3611のハイパスフィルタ(HPF)を利用して、直流成分やゆっくりした低周波の信号成分を取り除くことができます。圧力・温度などを計測する場合、ある値に対しての変化分を見ることがあります。
この時、圧力・温度センサの出力は、直流の信号成分の上に変化分の信号が現れます。ハイパスフィルタを使用することにより、直流成分を除去し、変化分の信号のみを取り出すことができます。
3611では、遮断周波数を0.1Hzから設定できますので、1Hz程度の周波数成分の信号でも、直流成分を除去して取り出すことができます。

商用電源ラインの影響を除去するフィルタとして
3611では、バンドエリミネーションフィルタ(BEF)を利用して、50/60Hz(電源周波数)の信号成分を減衰させることができます。
センサなどの信号源で、出力インピーダンスが高い場合、商用電源ラインの影響を受け、センサから本来出力されない50/60Hzの信号成分が現れることがあります。
この場合、3611のバンドエリミネーションフィルタを利用して、その50/60Hzの信号成分を取り除き、本来のセンサからの信号を取り出すことができます。

仕様
外形寸法
付属品
- 取扱説明書 1
- 電源コード(3ピン,2m) 1
- ヒューズ(0.2A/250V,タイムラグ型) 1