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技術情報:計測お役立ち情報

雑音に埋もれた信号の測定 ~ロックインアンプを用いた微少信号の測定

ロックインアンプの原理(2)

PSDと位相調整

掛算器にはPSDを使用する

周波数変換は掛算により行うことを説明しましたが、一般のアナログ乗算回路は直線性や温度安定度に問題があるため、実際のロックインアンプでは、スイッチ素子で同期検波を行うことにより周波数変換を実現しています。スイッチ素子による同期検波回路をPSD(Phase Sensitive Detecter)と呼び、ロックインアンプの心臓部となっています。

 

PSD

 

参照信号には方形波を使用し、参照信号に同期して測定信号の極性を反転、すなわち×1/×(-1)を切換えます。

 

位相調整が必要

PSD出力信号は、下図のように測定信号と参照信号との位相差により大きく異なります。当然、LPF出力 (ロックインアンプによる計測値) も異なってきます。

 

位相差

 

位相差が0°以外の状態では、測定信号の大きさは上手く測定できません。そこで、参照信号と測定信号間の位相差を0°に調整してPSDに入力します。このための回路を移相回路 (Phase Shifter) と呼び、ロックインアンプでは必須の回路です。

 

移相回路

 

上記の構成のロックインアンプは、「1位相ロックインアンプ」と呼ばれるものです。振幅・位相を正しく測定するためには、移相回路を調整する「位相調整」が必要です。参照信号に90°位相をずらした2つのPSDを利用して、位相調整を不要にした「2位相ロックインアンプ」もあります。

 

最後に、ロックインアンプの重要なパラメタである、“ダイナミックリザーブ”についてご説明します。