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使い方のヒント:アイソレーション

アイソレーションとは

計測器の各測定端子の2本のリード線のうちのどちらかは、多くの場合筐体に接続 (接地, GND) されています。これは、接地することでノイズ特性が良くなるという利点があるからです。一方、測定端子のリード線のどちらも筐体に接続 (接地) されていない計測器もあります。接地されずに各測定端子が「浮いている」状況を「アイソレーション」されているといいます。各端子が筐体や他の端子から浮いていることから「フローティング」とも呼ばれます。

ZGA のアイソレーション

ZGA は、1つの出力端子 (OSC) と2つの入力端子 (CH1, CH2) のすべてが、アイソレーションされています。アイソレーションされていることと、各端子間の耐圧が高いことが ZGA の大きな特徴です。

ZGA は、アイソレーションされていることで、他の計測器では測定できない、または測定が難しいものを 、簡単に測定することができます。右の図は、コンデンサーのインピーダンス測定を行うときの接続の方法です。DUT は、測定対象物 (コンデンサ) です。このコンデンサを測定するために、OSC, CH1, CH2 のそれぞれの端子を接続します。OSC は、測定回路全体に決められた信号を与えます。CH1 は、コンデンサにかかる電圧を測定します。CH2 はRs  (シャント抵抗) にかかる電圧を測定しているわけですが、結果的にコンデンサに流れる電流を測定していることになります。CH1 と CH2 を比較することで、コンデンサのインピーダンスを求めることができます。


コンデンサのインピーダンス測定

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この図で、OSC の接地端子と CH1 の接地端子は、直接接続されています。この測定においては、この2つの端子は、「アイソレーション」されている必要はありません。しかし CH2 の端子は、どちらも OSC, CH1 の接地端子とは直接接続されていません。この図に示す接続方法は、ZGA の中で、「アイソレーション」がとれていることで可能になる接続方法です。

アイソレーションされていることで測ることができるもの

コンデンサーの測定では、計測器の測定端子がアイソレーションされていなくても測定する方法があります。しかし、スイッチング電源のループ特性の測定では、アイソレーションされていることが非常に重要です。それは、スイッチング電源のループ特性は、実際にスイッチング電源を動作させた状態でないと測定できないからです。

右の図は、スイッチング電源のサーボループ測定を行うときの接続を示したものです。スイッチング電源を動作させている回路に、ZGA の OSC から出力された電圧をかけます。このとき、OSC の端子は、どちらもをスイッチング電源の接地とは接続されてません。この測定方法は、ZGA のように OSC がアイソレーションされている計測器のみで可能となります。


スイッチング電源のサーボループ測定

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